2007年11月12日
セカンドライフでインフレを考える。
SLのビジネスを考える上で貴重な情報だと思いましたので全文掲載いたしました。
http://blog.livedoor.jp/secondlifewalk/
全文掲載
セカンドライフで誰もが成功できるためには? -インフレを考える-
こんにちは、Koooです。今日はセカンドライフ内でのビジネスが難しい理由と、ではどうすればビジネスの未来が開かれていくかについて考察したいと思います。
まず、セカンドライフの物価は、現実世界と比べ100分の一程度にまで抑えられています。つまり、そんなセカンドライフの現状では、セカンドライフ内でビジネスを完結させることが非常に難しくなっています。
物価が100分の一に抑えられているということは、これで現実世界並みの収益を得ようと思えば、現実世界の100倍儲けなければならないわけですから、それなら現実世界で頑張ったほうがよさそうです。
そう考えますと、セカンドライフでそもそもビジネスを完結させようという試みは不可能ではないかという声も上がってきますが、それはそうとは言い切れないのではないかと思います。
現在、セカンドライフ内で成功を収めていらっしゃるマグスルさんの主なビジネスは不動産事業ですが、リンデンラボの主な収益も不動産事業からのものです。つまり、不動産業は物価安のセカンドライフ内において、比較的収益を上げやすいビジネスとなっています。それはなぜでしょうか?
それは、セカンドライフにおいても不動産というものが、ビジネスを行うにあたっての拠点となり、コミュニティの拠点となる”付加価値の高いもの、なくてはならないもの”であるからではないでしょうか(もちろん、その価値は現実世界とは比べ物にならないくらい低いものですが)。
物の持つ価値・・・つまり”物価”ですが、セカンドライフ内でこれまで以上に皆が成功できるためには、この物価を上げてやることが必要なのではないかと考えます。
(※ちなみに経済用語で、物価が通貨に対して上がっていくことをインフレ。逆に物価が下がっていくことをデフレと呼びます。以前、100円で買えたものが買えなくなる様な状態がインフレで、その逆がデフレです。物の値段が高くなれば、ビジネスでは利益が出やすくなりますね。)
物価を上げてやる方法は2つ。”物の価値を上げる”か、”通貨の価値を下げる”かです。
後者の”通貨の価値を下げる”は比較的簡単に実現することが可能です。それは、リンデンラボが通貨供給量を拡大すればよい。
つまりどういうことかといいますと、例えば新規アバター登録時にお小遣いを100,000L$与えてやればよい。そうすれば、この世界のたいていのものは買うことが出来ますし、それだけのお金を全てのアバターが持つことになれば、現在の服やスキンなどの価格を倍にしても物は売れていくでしょう。
しかし、この方法には一つの重大な欠点があります。それは、リンデンドルの価値が低くなることにより、アメリカドルに対する価値までもが下がってしまうということです。つまり、セカンドライフで儲けても、リンデンドルの換金レートが、現在の270L$/USDから、27000L$/USDになってしまっては元も子もありませんね(ここら辺の価値換算はアバウトです)。
であれば、やはり前者の”物の価値を上げる”しかないわけですが、セカンドライフにおいてはそもそも、”生きるためにお金を払ってまで必要なもの”がそれほどありません。服やスキン、アバターはフリーで多くのものが揃います。日用品や食物も必要ありません。こういう状態であれば、現実世界と比較して物の価値が低いというのは、もはや仕方が無いように思います。
ならばどうするか?個人的には”セカンドライフ内でしか実現しないような価値を育てていく”しかないように思います。セカンドライフは物理的な制約がほとんど無い状態で、リアルにかなり近いコミュニケーションが図れます。そこに大きな長所があり、それに付加価値を乗せればビジネスが生まれる可能性があると考えています。
もちろん、セカンドライフ内で完結させる事にこだわらなければ、セカンドライフ内でコミュニティを作り、そこで培ったアイデアやビジネスモデルを現実世界で商品化するというビジネスもありえると思います。
さらにいうなれば、大手商社のように、セカンドライフ内で広告を打ち、そして現実世界へ誘導するというモデルもあるでしょう。しかし、これはセカンドライフがもつ短所(SIM内に一度に多くの人を呼べないなど)によって、あまり成功しているとは思えません(もちろん、”セカンドライフに○○が参入!”というように取り上げてもらっただけで、彼らは一定の広告効果を上げてるわけですけど)。
色々と考察してきましたが、要約すれば”あなたがセカンドライフ内でお金を払ってでも欲しいサービス”というものが、セカンドライフ内で成功するビジネスなのだと思います。そして、セカンドライフ内でしかそれが得られないものであれば、リンデンラボが通貨供給量をむやみに増やさずとも、リンデンドルのニーズが増え、リンデンドルの価値が上がり、更にはリンデンドルで買えるものの価値も上がり、インフレが起こっていくと考えます。
大きく捕らえれば、(財政状況などを置いて考えれば)現実世界においても良いモノを提供できない国の通貨は安く評価されており、素晴らしいマーケットのある国の通貨は高く評価されています。そして、そのような国で売られているものの値段も高いものですよね。
これが、現時点での私の仮説でして、それを踏まえてこの世界がどのように変遷して行っているのかを、今は観察しているところです。
わたしにとってはとても参考になる情報だと思います。
このなかで私が気になることがあります。
インフレになることがビジネスをする上で重要な点であると言っていますが
ビジネス目的でなくゲームとしてプレイすることだけを目的としている人たちにとっては、
物価が上がることは歓迎されるものではありません。
そんな人たちがインフレを引き起こすビジネス活動に反発してくるかもしれません。
それがどういう形ででてくるかわかりませんが。
アルバイトでもする気があるならば、バイト代も上がるから関係ないかもしれませんが。
http://blog.livedoor.jp/secondlifewalk/
全文掲載
セカンドライフで誰もが成功できるためには? -インフレを考える-
こんにちは、Koooです。今日はセカンドライフ内でのビジネスが難しい理由と、ではどうすればビジネスの未来が開かれていくかについて考察したいと思います。
まず、セカンドライフの物価は、現実世界と比べ100分の一程度にまで抑えられています。つまり、そんなセカンドライフの現状では、セカンドライフ内でビジネスを完結させることが非常に難しくなっています。
物価が100分の一に抑えられているということは、これで現実世界並みの収益を得ようと思えば、現実世界の100倍儲けなければならないわけですから、それなら現実世界で頑張ったほうがよさそうです。
そう考えますと、セカンドライフでそもそもビジネスを完結させようという試みは不可能ではないかという声も上がってきますが、それはそうとは言い切れないのではないかと思います。
現在、セカンドライフ内で成功を収めていらっしゃるマグスルさんの主なビジネスは不動産事業ですが、リンデンラボの主な収益も不動産事業からのものです。つまり、不動産業は物価安のセカンドライフ内において、比較的収益を上げやすいビジネスとなっています。それはなぜでしょうか?
それは、セカンドライフにおいても不動産というものが、ビジネスを行うにあたっての拠点となり、コミュニティの拠点となる”付加価値の高いもの、なくてはならないもの”であるからではないでしょうか(もちろん、その価値は現実世界とは比べ物にならないくらい低いものですが)。
物の持つ価値・・・つまり”物価”ですが、セカンドライフ内でこれまで以上に皆が成功できるためには、この物価を上げてやることが必要なのではないかと考えます。
(※ちなみに経済用語で、物価が通貨に対して上がっていくことをインフレ。逆に物価が下がっていくことをデフレと呼びます。以前、100円で買えたものが買えなくなる様な状態がインフレで、その逆がデフレです。物の値段が高くなれば、ビジネスでは利益が出やすくなりますね。)
物価を上げてやる方法は2つ。”物の価値を上げる”か、”通貨の価値を下げる”かです。
後者の”通貨の価値を下げる”は比較的簡単に実現することが可能です。それは、リンデンラボが通貨供給量を拡大すればよい。
つまりどういうことかといいますと、例えば新規アバター登録時にお小遣いを100,000L$与えてやればよい。そうすれば、この世界のたいていのものは買うことが出来ますし、それだけのお金を全てのアバターが持つことになれば、現在の服やスキンなどの価格を倍にしても物は売れていくでしょう。
しかし、この方法には一つの重大な欠点があります。それは、リンデンドルの価値が低くなることにより、アメリカドルに対する価値までもが下がってしまうということです。つまり、セカンドライフで儲けても、リンデンドルの換金レートが、現在の270L$/USDから、27000L$/USDになってしまっては元も子もありませんね(ここら辺の価値換算はアバウトです)。
であれば、やはり前者の”物の価値を上げる”しかないわけですが、セカンドライフにおいてはそもそも、”生きるためにお金を払ってまで必要なもの”がそれほどありません。服やスキン、アバターはフリーで多くのものが揃います。日用品や食物も必要ありません。こういう状態であれば、現実世界と比較して物の価値が低いというのは、もはや仕方が無いように思います。
ならばどうするか?個人的には”セカンドライフ内でしか実現しないような価値を育てていく”しかないように思います。セカンドライフは物理的な制約がほとんど無い状態で、リアルにかなり近いコミュニケーションが図れます。そこに大きな長所があり、それに付加価値を乗せればビジネスが生まれる可能性があると考えています。
もちろん、セカンドライフ内で完結させる事にこだわらなければ、セカンドライフ内でコミュニティを作り、そこで培ったアイデアやビジネスモデルを現実世界で商品化するというビジネスもありえると思います。
さらにいうなれば、大手商社のように、セカンドライフ内で広告を打ち、そして現実世界へ誘導するというモデルもあるでしょう。しかし、これはセカンドライフがもつ短所(SIM内に一度に多くの人を呼べないなど)によって、あまり成功しているとは思えません(もちろん、”セカンドライフに○○が参入!”というように取り上げてもらっただけで、彼らは一定の広告効果を上げてるわけですけど)。
色々と考察してきましたが、要約すれば”あなたがセカンドライフ内でお金を払ってでも欲しいサービス”というものが、セカンドライフ内で成功するビジネスなのだと思います。そして、セカンドライフ内でしかそれが得られないものであれば、リンデンラボが通貨供給量をむやみに増やさずとも、リンデンドルのニーズが増え、リンデンドルの価値が上がり、更にはリンデンドルで買えるものの価値も上がり、インフレが起こっていくと考えます。
大きく捕らえれば、(財政状況などを置いて考えれば)現実世界においても良いモノを提供できない国の通貨は安く評価されており、素晴らしいマーケットのある国の通貨は高く評価されています。そして、そのような国で売られているものの値段も高いものですよね。
これが、現時点での私の仮説でして、それを踏まえてこの世界がどのように変遷して行っているのかを、今は観察しているところです。
わたしにとってはとても参考になる情報だと思います。
このなかで私が気になることがあります。
インフレになることがビジネスをする上で重要な点であると言っていますが
ビジネス目的でなくゲームとしてプレイすることだけを目的としている人たちにとっては、
物価が上がることは歓迎されるものではありません。
そんな人たちがインフレを引き起こすビジネス活動に反発してくるかもしれません。
それがどういう形ででてくるかわかりませんが。
アルバイトでもする気があるならば、バイト代も上がるから関係ないかもしれませんが。
Posted by SLドリーマー at
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2007年11月12日
セカンドライフでインフレを考える。
SLのビジネスを考える上で貴重な情報だと思いましたので全文掲載いたしました。
http://blog.livedoor.jp/secondlifewalk/
全文掲載
セカンドライフで誰もが成功できるためには? -インフレを考える-
こんにちは、Koooです。今日はセカンドライフ内でのビジネスが難しい理由と、ではどうすればビジネスの未来が開かれていくかについて考察したいと思います。
まず、セカンドライフの物価は、現実世界と比べ100分の一程度にまで抑えられています。つまり、そんなセカンドライフの現状では、セカンドライフ内でビジネスを完結させることが非常に難しくなっています。
物価が100分の一に抑えられているということは、これで現実世界並みの収益を得ようと思えば、現実世界の100倍儲けなければならないわけですから、それなら現実世界で頑張ったほうがよさそうです。
そう考えますと、セカンドライフでそもそもビジネスを完結させようという試みは不可能ではないかという声も上がってきますが、それはそうとは言い切れないのではないかと思います。
現在、セカンドライフ内で成功を収めていらっしゃるマグスルさんの主なビジネスは不動産事業ですが、リンデンラボの主な収益も不動産事業からのものです。つまり、不動産業は物価安のセカンドライフ内において、比較的収益を上げやすいビジネスとなっています。それはなぜでしょうか?
それは、セカンドライフにおいても不動産というものが、ビジネスを行うにあたっての拠点となり、コミュニティの拠点となる”付加価値の高いもの、なくてはならないもの”であるからではないでしょうか(もちろん、その価値は現実世界とは比べ物にならないくらい低いものですが)。
物の持つ価値・・・つまり”物価”ですが、セカンドライフ内でこれまで以上に皆が成功できるためには、この物価を上げてやることが必要なのではないかと考えます。
(※ちなみに経済用語で、物価が通貨に対して上がっていくことをインフレ。逆に物価が下がっていくことをデフレと呼びます。以前、100円で買えたものが買えなくなる様な状態がインフレで、その逆がデフレです。物の値段が高くなれば、ビジネスでは利益が出やすくなりますね。)
物価を上げてやる方法は2つ。”物の価値を上げる”か、”通貨の価値を下げる”かです。
後者の”通貨の価値を下げる”は比較的簡単に実現することが可能です。それは、リンデンラボが通貨供給量を拡大すればよい。
つまりどういうことかといいますと、例えば新規アバター登録時にお小遣いを100,000L$与えてやればよい。そうすれば、この世界のたいていのものは買うことが出来ますし、それだけのお金を全てのアバターが持つことになれば、現在の服やスキンなどの価格を倍にしても物は売れていくでしょう。
しかし、この方法には一つの重大な欠点があります。それは、リンデンドルの価値が低くなることにより、アメリカドルに対する価値までもが下がってしまうということです。つまり、セカンドライフで儲けても、リンデンドルの換金レートが、現在の270L$/USDから、27000L$/USDになってしまっては元も子もありませんね(ここら辺の価値換算はアバウトです)。
であれば、やはり前者の”物の価値を上げる”しかないわけですが、セカンドライフにおいてはそもそも、”生きるためにお金を払ってまで必要なもの”がそれほどありません。服やスキン、アバターはフリーで多くのものが揃います。日用品や食物も必要ありません。こういう状態であれば、現実世界と比較して物の価値が低いというのは、もはや仕方が無いように思います。
ならばどうするか?個人的には”セカンドライフ内でしか実現しないような価値を育てていく”しかないように思います。セカンドライフは物理的な制約がほとんど無い状態で、リアルにかなり近いコミュニケーションが図れます。そこに大きな長所があり、それに付加価値を乗せればビジネスが生まれる可能性があると考えています。
もちろん、セカンドライフ内で完結させる事にこだわらなければ、セカンドライフ内でコミュニティを作り、そこで培ったアイデアやビジネスモデルを現実世界で商品化するというビジネスもありえると思います。
さらにいうなれば、大手商社のように、セカンドライフ内で広告を打ち、そして現実世界へ誘導するというモデルもあるでしょう。しかし、これはセカンドライフがもつ短所(SIM内に一度に多くの人を呼べないなど)によって、あまり成功しているとは思えません(もちろん、”セカンドライフに○○が参入!”というように取り上げてもらっただけで、彼らは一定の広告効果を上げてるわけですけど)。
色々と考察してきましたが、要約すれば”あなたがセカンドライフ内でお金を払ってでも欲しいサービス”というものが、セカンドライフ内で成功するビジネスなのだと思います。そして、セカンドライフ内でしかそれが得られないものであれば、リンデンラボが通貨供給量をむやみに増やさずとも、リンデンドルのニーズが増え、リンデンドルの価値が上がり、更にはリンデンドルで買えるものの価値も上がり、インフレが起こっていくと考えます。
大きく捕らえれば、(財政状況などを置いて考えれば)現実世界においても良いモノを提供できない国の通貨は安く評価されており、素晴らしいマーケットのある国の通貨は高く評価されています。そして、そのような国で売られているものの値段も高いものですよね。
これが、現時点での私の仮説でして、それを踏まえてこの世界がどのように変遷して行っているのかを、今は観察しているところです。
わたしにとってはとても参考になる情報だと思います。
このなかで私が気になることがあります。
インフレになることがビジネスをする上で重要な点であると言っていますが
ビジネス目的でなくゲームとしてプレイすることだけを目的としている人たちにとっては、
物価が上がることは歓迎されるものではありません。
そんな人たちがインフレを引き起こすビジネス活動に反発してくるかもしれません。
それがどういう形ででてくるかわかりませんが。
アルバイトでもする気があるならば、バイト代も上がるから関係ないかもしれませんが。
http://blog.livedoor.jp/secondlifewalk/
全文掲載
セカンドライフで誰もが成功できるためには? -インフレを考える-
こんにちは、Koooです。今日はセカンドライフ内でのビジネスが難しい理由と、ではどうすればビジネスの未来が開かれていくかについて考察したいと思います。
まず、セカンドライフの物価は、現実世界と比べ100分の一程度にまで抑えられています。つまり、そんなセカンドライフの現状では、セカンドライフ内でビジネスを完結させることが非常に難しくなっています。
物価が100分の一に抑えられているということは、これで現実世界並みの収益を得ようと思えば、現実世界の100倍儲けなければならないわけですから、それなら現実世界で頑張ったほうがよさそうです。
そう考えますと、セカンドライフでそもそもビジネスを完結させようという試みは不可能ではないかという声も上がってきますが、それはそうとは言い切れないのではないかと思います。
現在、セカンドライフ内で成功を収めていらっしゃるマグスルさんの主なビジネスは不動産事業ですが、リンデンラボの主な収益も不動産事業からのものです。つまり、不動産業は物価安のセカンドライフ内において、比較的収益を上げやすいビジネスとなっています。それはなぜでしょうか?
それは、セカンドライフにおいても不動産というものが、ビジネスを行うにあたっての拠点となり、コミュニティの拠点となる”付加価値の高いもの、なくてはならないもの”であるからではないでしょうか(もちろん、その価値は現実世界とは比べ物にならないくらい低いものですが)。
物の持つ価値・・・つまり”物価”ですが、セカンドライフ内でこれまで以上に皆が成功できるためには、この物価を上げてやることが必要なのではないかと考えます。
(※ちなみに経済用語で、物価が通貨に対して上がっていくことをインフレ。逆に物価が下がっていくことをデフレと呼びます。以前、100円で買えたものが買えなくなる様な状態がインフレで、その逆がデフレです。物の値段が高くなれば、ビジネスでは利益が出やすくなりますね。)
物価を上げてやる方法は2つ。”物の価値を上げる”か、”通貨の価値を下げる”かです。
後者の”通貨の価値を下げる”は比較的簡単に実現することが可能です。それは、リンデンラボが通貨供給量を拡大すればよい。
つまりどういうことかといいますと、例えば新規アバター登録時にお小遣いを100,000L$与えてやればよい。そうすれば、この世界のたいていのものは買うことが出来ますし、それだけのお金を全てのアバターが持つことになれば、現在の服やスキンなどの価格を倍にしても物は売れていくでしょう。
しかし、この方法には一つの重大な欠点があります。それは、リンデンドルの価値が低くなることにより、アメリカドルに対する価値までもが下がってしまうということです。つまり、セカンドライフで儲けても、リンデンドルの換金レートが、現在の270L$/USDから、27000L$/USDになってしまっては元も子もありませんね(ここら辺の価値換算はアバウトです)。
であれば、やはり前者の”物の価値を上げる”しかないわけですが、セカンドライフにおいてはそもそも、”生きるためにお金を払ってまで必要なもの”がそれほどありません。服やスキン、アバターはフリーで多くのものが揃います。日用品や食物も必要ありません。こういう状態であれば、現実世界と比較して物の価値が低いというのは、もはや仕方が無いように思います。
ならばどうするか?個人的には”セカンドライフ内でしか実現しないような価値を育てていく”しかないように思います。セカンドライフは物理的な制約がほとんど無い状態で、リアルにかなり近いコミュニケーションが図れます。そこに大きな長所があり、それに付加価値を乗せればビジネスが生まれる可能性があると考えています。
もちろん、セカンドライフ内で完結させる事にこだわらなければ、セカンドライフ内でコミュニティを作り、そこで培ったアイデアやビジネスモデルを現実世界で商品化するというビジネスもありえると思います。
さらにいうなれば、大手商社のように、セカンドライフ内で広告を打ち、そして現実世界へ誘導するというモデルもあるでしょう。しかし、これはセカンドライフがもつ短所(SIM内に一度に多くの人を呼べないなど)によって、あまり成功しているとは思えません(もちろん、”セカンドライフに○○が参入!”というように取り上げてもらっただけで、彼らは一定の広告効果を上げてるわけですけど)。
色々と考察してきましたが、要約すれば”あなたがセカンドライフ内でお金を払ってでも欲しいサービス”というものが、セカンドライフ内で成功するビジネスなのだと思います。そして、セカンドライフ内でしかそれが得られないものであれば、リンデンラボが通貨供給量をむやみに増やさずとも、リンデンドルのニーズが増え、リンデンドルの価値が上がり、更にはリンデンドルで買えるものの価値も上がり、インフレが起こっていくと考えます。
大きく捕らえれば、(財政状況などを置いて考えれば)現実世界においても良いモノを提供できない国の通貨は安く評価されており、素晴らしいマーケットのある国の通貨は高く評価されています。そして、そのような国で売られているものの値段も高いものですよね。
これが、現時点での私の仮説でして、それを踏まえてこの世界がどのように変遷して行っているのかを、今は観察しているところです。
わたしにとってはとても参考になる情報だと思います。
このなかで私が気になることがあります。
インフレになることがビジネスをする上で重要な点であると言っていますが
ビジネス目的でなくゲームとしてプレイすることだけを目的としている人たちにとっては、
物価が上がることは歓迎されるものではありません。
そんな人たちがインフレを引き起こすビジネス活動に反発してくるかもしれません。
それがどういう形ででてくるかわかりませんが。
アルバイトでもする気があるならば、バイト代も上がるから関係ないかもしれませんが。
Posted by SLドリーマー at
17:13
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